ワッショイ!
一平さんから数珠繋ぎのバトンをもらいました、高原でっす!
この企画は、ニットキャップシアター、「踊るワン-パラグラフ」と繋がるあれやこれやを数珠つなぎで紹介していきまっす。
で、私が紹介するのは「小説編」です。皆さんはどんな小説が好きですか?
私、実はここ最近本を読む習慣がなくなっていたんです。でも、今回のニットキャップ作品は「ミステリー」が絡むらしい・・・
ということで、いくつかミステリー小説を読み、その中から、私がこれいい!と思ったミステリー小説、ごまのはえが「ワンパラ」稽古が始まる前に課題図書に挙げた小説、ニットキャップシアターの作品が作られる過程でよく耳にする作家さんなどを挙げてみました。
〜死人0(ゼロ)ミステリ〜
ミステリーの王道といえば、やはり殺人が絡んだストーリー展開。
でも私、死人とか血みどろの戦いとかできる限り避けたいんです!
そんな同胞に朗報な小説がコレ!死人ゼロでミステリーを堪能できます。
「世にも奇妙な物語」に通じる不思議感覚といえばわかりやすいでしょうか。
宮部みゆきは、長編作家として有名ですが、この小説は短編7話からなっています。
ニットキャップらしさと通じる部分として、短いから読みやすいし、一つの物事を通じて描く中に、いくつもの人間ドラマが潜み浮び上がってくるところに読み応えがあります。特に「ムクロバラ」という短編は、ヒリヒリして、ホロリきて、ホッとさせる展開にやられました。
〜「ワンパラ」のモチーフとなった小説〜
これはミステリー小説ではありません。今回の「ワンパラ」のモチーフになった短編小説。芥川自身、宇治拾遺物語の巻十一「蔵人得業猿沢の池の竜の事」をモチーフにしている作品で、「ワンパラ」の登場人物である"猿沢"は、この猿沢池からきています。
ストーリーは、敢えて言いません。でも、機会があれば「ワンパラ」を観る前に、観た後に読むと面白さが広がるので、是非チェックしてみてください。
ニットキャップシアターに入団するための登竜門に、坂口安吾「風博士」の一人芝居という課題が課せらせます。誰もが苦戦するニットキャップの壁。独特の台詞回し、物語を引っ張る溢れんばかりの発想力をどう自己演出するのか、どう体を使いこなせるか。ニットキャップ流の言葉と体を繋げる訓練は、この方の存在なくしては語れません。
今回の「ワンパラ」の登場人物に、猿沢龍雄という人物、矢川という女性が出てきます。龍雄は澁澤龍彦の本名であり、矢川は、澁澤龍彦の前妻矢川澄子からきているようです。
澁澤龍彦の小説は読んだ事ありませんが、ごまのはえに借りたまま返していない「フローラ逍遥」、「幻想の逍遥」はふとしたときにページをめくるのにぴったりで気に入っています。早く返さないとなー。ニットキャップの持つ文学性は、澁澤龍彦にあるのかもしれません。
漫画編で一平さんが挙げてくれたニットキャップらしさの一つに、「どん亀シリーズ」を代表とする、漫画的キャラクター性、ドタバタ感があると思います。その一方で「ヒラカタ・ノート」を代表とする透明感のある登場人物や物語の展開は、村上春樹の小説に影響があるらしい。
今回の「ワンパラ」は、どちらのタイプでしょうか。もしくはどちらのタイプとも言えないかもしれません。どうなんでしょうか。
あー、大真面目に考察してしまった。改めて色々見えた気がする。
さて、お時間です。次の数珠につなぎを託します。
次は、「rock'on」を買い続けているらしい澤村喜一郎に、
数珠!つなぎ!
ニットキャップの持つ独特のテンポ感は、音楽センスの抜群のバランス感覚あってこそ!きーちゃんよろしくねん♪♪