※本サイト内の下記の公演情報は、第40回公演(2021年上演)のものです。
この作品は1905年の大阪近郊吹田村を舞台にしたお話です。この年、日露戦争に勝った日本はロシアと講和条約を結びました。その内容に憤った人々が日本のあちこちで講和反対の集会を開きます。東京の「日比谷焼き討ち事件」が有名ですね。当時の吹田は今も健在の大手ビール会社の工場があり、できたビールは川をつかって大阪や神戸に運ばれました。ただ工場から船着き場までは牛に牽かせたトロッコで運んでいたそうです。都会ではありませんが、大阪、神戸、京都のいずれにも近く、人と物がたえず行きかう、そんな村ではなかったかと想像しています。
戦争による世の中の変化は、吹田の人々にも影響します。新しい時代に、ついてゆく人、いけない人、迷走する人、つまずく人、後に託す人、取り残される人。様々な人々が押し流されてゆく。そんな様子を描いた作品です。
ごまのはえ
メイシアターと大阪大学による共同事業として、2012年にごまのはえが大阪府吹田市を巡り、地元の高齢者や郷土史の専門家に取材して執筆した作品。
2013年に、蓮行氏の演出によりメイシアターにて初演。
2018年には、小原延之氏の演出によるリーディング劇として上演。
今回は、初めてごまのはえ自身が演出する劇団作品として創作します!
Link: リーディング劇『カレーと村民』公式ツイッター
THEATRE E9 KYOTO で上演した京都公演の舞台映像を、3月に引き続き、5月にもオンライン配信でお届けします。
京都公演の勢いそのままにお送りした3月のバージョンを“出来立てホヤホヤの初日のカレー”とするならば、
今回はいわば“じっくりと煮込んで味の染みた熟成カレー”。
全編をじっくりと再編集し、素材の味を引き出しました。
こまばアゴラ劇場での東京公演は残念ながら中止になってしまいましたが、
この機会にぜひ、「オンライン配信 ~じっくりと煮込んだ版~」をお楽しみください。
2021年3月12日(金)から、京都公演の舞台映像を有料配信いたします!
ごまのはえ
大阪府枚方市出身。劇作家・演出家・俳優。ニットキャップシアター劇団代表。
京都を創作の中心に全国で活動を展開している。
2004年に『愛のテール』で第11回OMS戯曲賞大賞を、2005年に『ヒラカタ・ノート』で第12回OMS戯曲賞特別賞を連続受賞。2007年に京都府立文化芸術会館『競作・チェーホフ』で最優秀演出家賞を受賞。2020年に『チェーホフも鳥の名前』が第64回岸田國士戯曲賞最終候補にノミネート。劇作家、演出家として注目を集めるほか、演劇ワークショップや演劇講座の講師としても活躍している。
2016年より財団法人地域創造派遣アーティスト、京都造形芸術大学舞台芸術学科の専任講師を務める。
門脇 俊輔(かどわき しゅんすけ)
1981年、北海道生まれ。
2002年、京都大学在学時にニットキャップシアターに入団。2003年、ベビー・ピーの旗揚げに参加。以降両劇団に所属し、俳優、制作、公演プロデューサー等で作品に参加。舞台ではカホン等の打楽器を演奏することもしばしば。
2011年よりKYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭スタッフ。
高原 綾子(たかはら りょうこ)
京都伏見の生まれ。
2004年ニットキャップシアターに入団。以降、ほぼ全ての作品に出演。劇団では俳優と制作を兼任している。
劇団外の出演は稀。子ども向けの演劇ワークショップ、演出助手、市民参加型作品の演技指導など舞台創作のサポート役として奔走している。海より断然山派。だし巻きが好物。
澤村 喜一郎(さわむら きいちろう)
1982年、高知県生まれ。
2006年、ニットキャップシアターに入団。以降、ほぼ全ての作品に出演する。
劇団外の主な出演に、9時間半にも及ぶアメリカ演劇屈指の大作 KUNIO09『エンジェルス・イン・アメリカ』(2011)や、ばぶれるりぐる『へちむくかぞく』(2019)、下鴨車窓「散乱マリン』などがある。映像作品への出演に、重江良樹監督作品『紡ぎ』などがある。
仲谷 萌(なかたに もえ)
1989年大阪府交野市生まれ。
東住吉高等学校芸能文化科にて上方伝統芸能を学ぶ。京都造形芸術大学舞台芸術コースにて演技やダンスを学ぶ。卒業後フリーの役者を経て、現在ニットキャップシアターの一員。外部での出演や造形デザインなどの活動もしている。
「劇王2020」にて、優秀俳優賞「彦いち賞」受賞。
池川 タカキヨ(いけがわ たかきよ)
1989年生まれ。奈良県出身。役者。2010年に演劇ビギナーズユニット#17に参加。以降、関西の小劇場を中心に活動を続ける。いくつかの過去作品への参加を経て、2018年にニットキャップシアターに入団。特技はギター弾き語り。
近年の出演作品
劇団とっても便利『美しい人』(2020)
ももちの世界『カンザキ』(2019)
石原正一ショー『西の遊のキッコ』(2018)
日詰 千栄(ひづめ ちえ)
京都市在住。同志社大学入学と同時に劇団そとばこまちに入団。劇団に15年間在籍後、フリーを経て、2014年より、はひふのかメンバー。焼酎亭ワインとして落語をしたり、平成女鉾清音会の囃子方として祇園囃子を奏でる。
主な出演舞台
ニットキャップシアター『愛のテール』『こんなにもお茶が美味い』
石原正一ショー 由紀さおり役
スクエア『ワンサ』
ユニット美人『ゴドーを待ちたかった』
下鴨車窓『建築家M』
はひふのか『Moonlight Club』ほか
福山 俊朗(ふくやま しゅんろう)
神戸大学在学中に劇団そとばこまちに入団、15年間在籍後フリーに。170本以上の舞台に出演、テレビ・映画出演も多数。現在演劇ユニット「はひふのか」に所属し「Moonlight Club」という3人芝居をシリーズ化している。また演劇プロデュースユニット「syubiro theater」も主宰。その他、歌のお兄さんとしてのコンサート、焼酎亭バーボン名義での落語、オーケストラのMCなど様々に活動中。
亀井 妙子(かめい たえこ)
神奈川県茅ヶ崎市生まれ。
大阪芸術大学舞台芸術学科、ピッコロ演劇学校を経て兵庫県立ピッコロ劇団に入団。劇団の公演に加えて、劇団八時半、MONO、壁ノ花団などに出演。
ニットキャップシアターへの出演は今回がはじめてとなる。
第11回関西現代演劇俳優賞受賞。
好きなことは服をつくることとテニス観戦。
西村 貴治(にしむら たかはる)
京都府出身。
1997年、演劇企画集団「THE ガジラ」鐘下辰男主宰塵の徒党に参加。以降舞台を中心に活動。
30代を家業に費やし気づけば40代。厄年をきっかけに役を獲りにと5年程前より京都を中心に芝居をはじめる。
主な出演作
演劇企画集団 The ガジラ『ベクター』
ニットキャップシアター『カムサリ』『ねむり姫』
烏丸ストロークロック『新・内山』『凪の砦、vol,1~6』
伊丹アイホール主催公演『イタミノート』
下鴨車窓『純粋パレス』『散乱マリン』
RoMT『十二夜』
越賀 はなこ(こしが はなこ)
愛知県出身。1999~2011年、劇団うりんこ所属。
退団後はフリーの俳優として、ひと組、人形劇団むすび座、劇団コーロ、劇団そらのゆめ等の作品に出演。
おもに小中学校や幼稚園保育園での巡回公演を行う児童青少年演劇のせかいで活動中。出たい作品、じぶんが必要とされる作品を求めて全国を渡り歩く。
趣味はお遍路、鉄旅、餅つき。
山下 多恵子(やました たえこ)
大学入学と同時に劇団とっても便利に入団。約10年在籍し、オリジナルミュージカルに多数出演。2010~12年、ニューヨークHB Studio で演技と歌を学び直す。また、2002年から断続的に京都演劇サロンに参加。創作活動の拠点としている。2018年には、一人芝居を執筆、上演。
主な出演作
京都芸術センター演劇計画Ⅱ『また愛か』
ニットキャップシアター『ねむり姫』
京都演劇サロン番外公演『大きなお世話』
山下 あかり(やました あかり)
大阪府寝屋川市出身。19歳でリリパットアーミーⅡのオーディションに合格し、演劇を始める。
劇団退団後は演劇から離れ、学生を経て社会人となる。26歳の時、再び舞台に立ったのを機にフリーの役者として活動を始める。
最近の出演作品
STAR☆JACKS
『Born To Shine -Reborn-』
維新派『トワイライト』
大阪大学文学科主催リーディング公演『外地の三人姉妹』
益田 萠(ますだ もえ)
兵庫県出身、150㎝、お酒が飲めるようになって4年目。
声優に憧れ、まずは演技だと思い高校では演劇部に入り演劇を始める。
その後京都精華大学へ。そこでも演劇部”劇的集団忘却曲線”にて役者・裏方共に経験。
卒業後は京都・大阪の小劇場へ出演していたり。また昨年度は声優プロダクションにて預かり所属し東京にて朗読劇などへも出演。
今回ニットキャップシアターには初めての出演。